【 順張り・逆張り 】




〈目次〉

1.順張りとは

2.逆張りとは

3.FXの場合は、順張りと逆張り どちらが有効か?

4.順張りの手法

5.逆張りの手法

6.まとめ


1.順張りとは

為替が上昇傾向にあるときに買い、下落傾向にあるときに売るなど、相場の方向に合わせて売買する投資手法です。

メリット
・トレンドの流れに乗るのでリスクが少ない
・利幅は少ないが勝率が高い(ただし、大きな流れに乗れれば大きな利益が出る)
・方向性が分かれば簡単にできる
・損切りの判断もしやすい
・流れに逆らっていないのでメンタルも安定する

デメリット
・トレンドを確認してからエントリーするため、逆張りに比べると利益は少ない
・方向性がなかったり、レンジ相場ではトレードしづらい
・トレンド転換にうまく対応しないと高掴みしてしまう可能性あり



2.逆張りとは

為替が急落したときに買ったり、急騰したときに売ったりするなど、相場と逆の方向に売買する投資手法です。

メリット
・トレンド転換を早く察知できれば、順張りよりも大きな利益が望める
・順張りと比べエントリーポイントが多い
・手法によってはレンジ相場でも利益が出せる

デメリット
・失敗したときのリスクが大きい(大きな流れの場合の逆張りは損失が大きい)
・ダマシに惑わされない技術や経験が必要
・順張りに比べると難易度が高い
・メンタルは順張りより辛い
・エントリーのタイミングが分かりづらい


3.FXの場合は、逆張りと順張り どちらが有効か?


全体的に言えることですが、日本人のトレーダーと海外のトレーダーはかなり異なります。
FXでは、多くの日本人の個人トレーダーが逆張りを好む傾向にあります。

「大きく上がったから下がるだろう」みたいな値ごろ感でトレードをしている人が多いのが、理由の1つだと思います。

一方、海外のトレーダーや、証券会社に勤めるプロトレーダー達のほとんどは、順張りだと言われています。

インターバンクのプロの世界でも海外のトレーダーが日本に来るとしばらくの間、上手に売買ができなくなると言われます。
それほど売買の仕方が違うのです。


その証拠に逆張り好きの日本人トレーダーが多く参加する東京時間は、小さい値幅で揉み合いレンジ相場になることが比較的多いです。

ロンドンタイムになると、東京時間のレンジを抜けてブレイクして一方向に大きく動かすことが多いのです。

ニューヨーク時間もそのままのトレンドが続き、気づけば1円動いてるなんてこともあります。

負けトレーダーが多いのは、海外時間も逆張りトレードすることが1つの要因となっていると思われます。

もちろん、海外時間でも逆張りでトレンド方向とは反対のトレードをして、利益を上げているトレーダーもたくさんいます。

上記のことを考えると基本的には日本時間は逆張り、海外時間は順張りが有効手段と考えられます。

しかし、あくまで市場についていく創意工夫をすることが重要になるということを肝に銘じてトレードすることが重要です。


4.順張りの手法




相場にはトレンド相場とレンジ相場の2つしかありません。

順張りトレードは、トレンド相場において有効な手法です。

順張りする理由は、トレンド相場の方が利益を出しやすいからです。

トレンド相場は一旦レンジから抜けたら、抜けた方向に相場は動きやすくなります。

また、買いと売りで揉み合い、そのレンジの期間が長くなればなるほど、その後に強いトレンドが発生します。トレンドが明確に発生すれば、その方向にトレードするだけで利益が出ます。

しかも、一度トレンドが発生したら、当分の間はその方向に動き続けるので利益も大きくなります。

海外のトレーダーやプロのトレーダーが利益を上げているのは、特別な手法があるからではありません。
ただ、素直に「上がったら買い、下がったら売り」というシンプルな順張りをしているだけなのです。

では、これらを踏まえて、上記の図で流れを見ていきますと、
1.まずレンジでの揉み合いがあります。

2.①ではレンジを下に抜けたのですが、またレンジ内に戻ってきてしまいました。
※この様にレンジから一時的に抜けて戻ることはよくあります。

3.②ではレンジを上に抜けたのですが、レンジに戻ろうとします。

4.しかし、③で弾かれて再び上を目指します。

5.④で②を超え、支持線と抵抗線が入れ替わったことを確認できた時にエントリーするという流れです。
※実際には①や②でそのまま抜けてブレイクする可能性もあるのですが、支持線と抵抗線が入れ替わったことを確認してからエントリーする方が安全です。



5.逆張りの手法




上記の図は2019年1月3日の7時頃のドル円相場です。

109円台から105円台へと一気に下がりました。

これだけ大きく相場が動くとかなりの確率でリバウンドがあります。

なぜなら、売りでエントリーした人が決済するには買いで入るからです。

チャートの下げが止まり、少し上昇した段階でエントリーします。(当然、損切りラインは設定します)

もっとも、ここまで相場が動くとリバウンドも解りやすいのですが、急落度合いがもっと緩やかで値幅も非常に狭い場合はエントリーしないのが無難と思われます。


6.まとめ


順張りと逆張りはそれぞれ一長一短がありますので、相場の流れなどを考えてエントリーすることが重要です。